小学生のこどもにメガネをかけさせるには?

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こどもがメガネをかけたがらないのですが、どうしたらよいでしょうか?

小学生のお子さんをもつ方から多く寄せられる相談の一つです。メガネをかけてくれない理由を聞くと「友達にからかわれるのが嫌だから」ということが多いようです。

多感な時期のこどもにメガネをかけさせることは容易ではありませんが、そのままでは黒板の字が見えない、目つきが悪くなるなど、こどもに悪影響が出てしまいます。

今回は事例を交えながら「小学生のお子さんにいかにしてメガネをかけてもらうか?」をお話ししたいと思います。

小学生のとって「メガネ=ガリ勉」ではない?!

ひと昔前までメガネはネガティブなイメージがあり、ドラえもんののび太君などアニメでもどこかネガティブなキャラで描けられることが多かったと思います。

実際、現在40代の筆者が小学生の頃は、メガネをかけているとからかわれたり、「メガネ」などのあだ名がついたりしてしまう友達もいたように記憶しています。

それは現在でも同じなのでしょうか?

まずメガネかけている小学生の患者様に、

「学校で初めてめがねをかけたときはどうだった?お友達に何か言われた覚えある?」

とさりげなく聞いてみました。そしたら意外なことに

「思ったより何も言われなかった」
「みんな無反応だった」

という回答をされた方がほとんどでした。現在ではメガネをかけたからといって学校でからかわれることは、ほとんどないようです。

小学生のとってメガネかけて登校は不安

実際メガネをかけても、からかわれたりいじめられたりすることはないようですが、なぜメガネをかけてくれないのでしょうか?

それは「メガネ=ダサい・かっこ悪い」と自分で決めつけてしまっていることが多いからのようです。思春期のこどもは「自分がどう見られているか」を大人が思っている以上に気にしています。そのため、他人からもそう思われるのではないか、という不安が生まれるのです。

こどもの不安を取り除くには「メガネってかっこいいかも・かわいいかも」と思ってもらう工夫が必要となります。大げさにいうと「意識改革」です。

まずは親御のさんの意識改革

普段からお子さんに向かって「ゲームばかりしているとメガネになるよ!!」などと言っていないでしょうか?

小学生くらいのお子さんの意識改革にはまず親御さんからです。メガネに対する否定的な言葉を控えるようにしましょう。言葉からお子さんの潜在意識の中に「メガネ=ネガティブ」のイメージが刷り込まれてしまいます。

お子さんに向かって直接言わない場合でも、例えば眼科で「なんとかメガネにならない方法はないですか?」など、お子さんがいる前でそういった言葉は控えるようにします。

メガネをポジティブなイメージにさせるには?

メガネをネガティブからポジティブに変えるには、親御さんがメガネをかけるのも一つの方法です。おしゃれな伊達メガネをかけるのもいいのではないでしょうか。

さらにメガネをかけた人気タレントがテレビに出てきたときは「あの人のメガネかっこいいよね?」とさりげなくメガネのイメージアップを図る会話をするのも有効です。

そしてメガネを購入するときは一緒にフレームを選んであげましょう。そしてお子さんがメガネをかけたときは「かっこいい!」「かわいい!」と褒めてあげてください。

また学校の先生に事情を説明して、メガネをかけて登校した際は「かっこいいね!」などと褒めてもらうようお願いしておくのもいい方法です。

それでもメガネをかけてくれないときは

頑張ってみたものの、やっぱり小学校ではかけられないというケースはあります。稀ではありますが「友達に笑われてしまったから」というケースもあります。その場合は無理にメガネをかけさせるのではなく、クラス替えのときなど環境が変わるまで待つようにします。

「メガネごときで」と大人は思うかもしれませんが、小学生の学校社会もいろいろ大変なのです。決して焦らず、あきらめず、少しずつメガネに対する肯定的なイメージを作っていってあげることがポイントです。